今月のことば |
今月のことば
| 「鐸 声」 |
| 浄土宗新聞 令和8年6月号より転記 |
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◆日常生活の中で、何気なく耳にした話に妙に納得し、思わず笑みがこぼれ、心が軽くなることがある。民俗学者の関山和夫氏は、こうした人の心に働きかける力を「話芸」と呼んだ。 ◆落語の源流には、仏教があるといわれる。浄土宗西山深草派総本山誓願寺法主で茶人としても知られた安楽庵策伝の著した『醒睡笑』は、その一端を今に伝えている。 ◆法然上人門下には、唱導(説教)家として知られる聖覚上人がおり、その著作は後世に大きな影響を与えた。親鷽聖人が門弟に、聖覚上人の著した『唯信鈔』の熟読を勧めたという話も知られている。 ◆この流れは近代の「節談説教」へと受け継がれる。説教の録音を聞いていて印象的なのは、説教をする僧侶の声に重なるように、外陣から念仏が湧き上がることである。 「受け念仏」と呼ばれるこの応答は、聴き手と語り手とを一つにし、次第に堂内全体を高揚へと導いていく。 ◆人の声が人の心を動かし、やがて念仏となって響き合う。法然上人の説法の場にも、きっとそのような温もりと一体感があったのではないだろうか。 |
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