今月のことば

 
 「鐸 声」
浄土宗新聞 令和8年2月号より転記
  ◆東京の国立科学博物館で「大絶滅展」が開催されている。40億年前に地球上で誕生した瓲 生命が、進化の過程で遭遇した火山活動、気候変動、小惑星の衝突といった要因による5度の大量絶滅をたどる展示である。

 ◆生命の進化は、無常にして繋がり合いながら様々に展開するいのちの連鎖であり、縁起の世界そのものといえる。私たちもまた、祖先細胞から連綿と続く生命の流れの末端にいる。ところが、生命誕生以来、地球上に存在した全生物種の99%はすでに絶滅しているという。

 ◆今日、私たちは、人類の活動に起因する6度目の大量絶滅の只中にあると多くの科学者が警鐘を鳴らしでいる。都市化、集約農業、農薬、気候変動などによっで急激に数を減らしている昆虫が、100年後には絶滅するという説さえある。昆虫がいない世界での人類の生存は極めて困難だ。

 ◆現在、日本を含む多くの国が、安全保障を理由に軍拡に舵を切っている。しかし、人類にとって最も根本的かつ喫緊な安全保障とは、互いに協調して英智を結集し、6度目の大量絶滅を止めることではないだろうか。 


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